2018年のニュース総括と2019年の展望
北海道・横浜・大阪・和歌山と並んで、カジノを含む統合型リゾート施設(IR)の有力候補に挙げられている長崎県では、佐世保市のオランダ式テーマパーク「ハウステンボス」にIR誘致が積極的に進められています。
ハウステンボスは、2010年4月より旅行業界大手のエイチ・アイ・エス(HIS)の傘下で運営されており、2007年にカジノ誘致が活発化して以降、社長の澤田秀雄氏を中心に様々なIR構想が練られてきました。
具体的には、2012年にカジノ場を併設する旅客船の運航をスタートさせたり、ハウステンボス内の「ホテルヨーロッパ」にカジノ場を開設する動きを見せたり、2015年11月にリゾート拡張のため「長島」を購入したことなどが挙げられます。
その後、2017年にハウステンボスが面している大村湾内海底の「海」をコンセプトとした「海中カジノ」を含むIR構想を公表しましたが、2018年12月時点ではカジノ業界の競争と総投資額の規模などを考慮し、ハウステンボスを運営主体としないIR構想を慎重に進める予定とされています。
* 佐世保市が2017年12月~2018年2月までの期間で募集した、長崎IRに参入検討する国内外の民間事業者38社(うち海外9社)らによる提案書では、総工費1,000億円~3,000億円規模のIR施設が開設される可能性が見込まれています。
また、2019年に中国上海の投資会企業・復星集団(フォースングループ)から25%前後の出資を受け入れ、2021年以降に東京証券取引所への上場とカジノを含む統合型リゾート施設の開設を目指しているようです。
2019年は、いよいよ日本IRが開業する地域がある程度絞られる時期になるので、非常に注目すべき年度になるでしょう。